さんさん さんさん

さんさん ハードウェアエンジニア

PROFILE

自分を表す言葉
多趣味
好きなこと・もの
やっぱりゲーム!

職種(コース)と
担当業務に
ついて教えてください

私はPlayStation®5(PS5™)におけるDualSense™ワイヤレスコントローラー(以下コントローラー)等の周辺機器を開発・設計するペリフェラル設計部に所属しており、コントローラーの外装部品等の設計を行っています。

PS5のローンチまでの業務としては、コントローラーは持ち心地や操作性が重要なので、どのような手の形の方々にも使いやすさを感じていただけるようなデザインに対して、必要な機能をどうやってデザイン形状の中に搭載できるかを検討していました。現在は同じデザインに対して、内部構造を変更することによって速く、簡単にコントローラーを組めるように、工場や製造のメンバーと日々検討・設計しています。コントローラーにはアダプティブトリガーやハプティックフィードバック、プレイヤーランプ等の技術や機能を追加しているため、それらのメカ部品の設計も同時に担当しています。ペリフェラル設計部ではコントローラー以外にも充電スタンドやPULSE 3D™ヘッドセット、メディアリモコンやHDカメラも開発・設計しているため、機構・音・振動・光学等のとても幅広い分野の設計に同時に携わることで毎日新鮮な知識を得られる楽しい職場です。

入社して初めて
任された業務は?

入社した当初は、ハプティックフィードバックアクチュエーターのパートナーとの共同開発の一員として、各種設計評価や原因の考察、仕様の策定を担当していました。ハプティックフィードバックアクチュエーターはコントローラーから初めて搭載される触覚デバイスであり、DUALSHOCK®4と比較してユーザーに対して多彩な触覚表現を実現するデバイスですが、実現するためにはデバイスの振動特性やコントローラー自体に搭載するデバイスのサイズ等が課題でした。私はコントローラーの外装と同時にハプティックフィードバックの設計にも携わり、コントローラーに搭載するために必要な形状の設計や搭載することによる振動感の差異を体感評価等でスペック化することで、DUALSHOCK®4には無かった新しい体験を生み出すアクチュエーターをコントローラーに搭載することが出来ました。大学では材料系を専攻していましたが、専門でなくともチャレンジできる環境や、振動の知識に関する先輩方の協力のおかげで、入社して初めての仕事にもかかわらずこのような業務を担当させてもらい、量産までの立ち上げを完遂することができました。

今までで最も印象に
残っている業務は?

コントローラーの外装のうち、前面にあるカバー部品の設計を担当したことが一番印象に残っています。このカバー部品はDUALSHOCK®4には無かった完全新規部品となり、ネジを体裁表面から目立たせない役割やPS5世代の2トーンカラーの意匠を反映させる薄い化粧板のような役割を持ったプラスチックの成型部品でした。コントローラーの曲面に沿った複雑な部品のため、金型で成型が出来る構造の検討や、成型後の外観対策が困難でしたが、出張した工場の金型設計者との検討を経て、複雑な曲面形状ながら美しい外観を保った部品を生み出すことができたことが特に印象に残っています。また、入社2年目でこの部品が初めての部品設計となりましたが、デザイナーとの曲面形状の協議から、構造の設計評価、金型立ち上げと量産展開までの一連の流れを自分で担当出来たことも、今の自分の大きな成長となりました。

業務の中でやりがいを
感じる瞬間は?

やはり自分で設計した部品が実際に量産され、それが製品となり店頭に並び、お客様の手元に渡るまでの一連の流れがやりがいを感じます。SIEは数少ないゲーム機そのものの設計・生産メーカーですので、自分の設計した部品をたくさんの方に手に取っていただき、そのレビューやコメントが通販サイトやSNSでポジティブなフィードバックとしていただけると、設計者冥利に尽きると感じます。特に自分が担当したハプティックフィードバックやコントローラー正面のカバー部品のコメントをいただけた際には、この業務に携わっていないと味わえない喜びがありました。様々なユーザーから、直接見える形で自分の設計した部品の評価がもらえるような仕事はなかなか無いと感じますし、その点でもやりがいを感じながら業務にあたっています。