職種:ソフトウェアエンジニア(コース:ソフトウェア設計)
担当業務:PlayStation®5(PS5™)向けの次世代バーチャルリアリティ(VR)システムの開発を行っています。
私の仕事は、プロダクトマネージャーとゲームデベロッパーの方の声を聞きながら、深い没入感や、ゲームの世界を自由自在に遊びまわる体験をユーザーの皆さんに与えることを目指して、取り組んでいます。さらに、自発的に新しい課題や改善点を発見して解決することもたくさんあります。このときは、自分もいちユーザーとしての「こういう風な機能がほしいな」、「こんな状況は避けたいな」という気持ちを大事にしています。業務の中では、常に自分の考えが求められていて、自分の意見もとても尊重されていると感じています。
新人であるものの、VRシステムにおけるプレイエリアに関する機能の改善を任されました。プレイエリアは簡単に言うと、VRヘッドセットを被っているとき、ユーザーが障害物とぶつからずに遊べる範囲のことです。プレイエリアの表示はどのVRゲームにも共通する重要な機能であり、ユーザーの皆さんの安全に直結しています。入社早々これらの機能に関わる業務を任せられ、最初は自分が最後までやり遂げられるかどうか心配でした。
しかしながら、いざ業務を担当してみると、任務の開発過程は楽しく感じています。研究室時代には考えも及ばなかった、開発現場ならではの課題に対して、アルゴリズムを調べながらコードを書く過程は非常に勉強になりました。その間、頼もしいチューターやチームの仲間が煩わしさを厭わず私の質問へのアドバイスやサポートのおかげで、業務を遂行できていることに加え、VRシステムに対する理解もさらに深まりました。
一番印象残っている業務は、同じくプレイエリアの課題における安全性にかかわる機能の開発です。驚いたのは、一見すると、とても明確な完成イメージがあると思ったものの、開発過程の中で、新しいチャレンジが浮かんだことです。例えばユーザーの使う部屋が狭い場合や、近くに家具等の障害物がある場合など、どのように安全性とユーザー体験を両立させるのかをよく考えました。ユーザー視点から考えれば考えるほど、解決すべき課題が増えていきました。チームメンバーとコミュニケーションをとりながら、ゴールを少しずつ修正することで、よりユーザーが嬉しい機能が実装できました。
やはり、自分で実装した機能がPS5の画面に映し出される瞬間ですね。私は中国で過ごした中学生の時、PlayStation®の世界に初めて触れました。その前にこんなにクオリティが高いゲーム体験は一度もなかったため、当時の感動を今でも覚えています。今では役割が代わり、自分が一行一行書いたコードで構築した機能が将来世界中の人々に使われることを想像しながら、小さい頃の私みたいに感銘を受けた人もきっとたくさんいるだろうと思い、思わずワクワクします。またこれまでSIEの社員が次世代のゲームのために注力してきたことが実感でき、自分もこの中の一員であることを誇りに感じています。